自作PC(パソコン)のグラフィックボード
PC(パソコン)でモニターやテレビの画面を映し出す拡張ボードを、グラフィックボードと言います。ひと昔前には"ビデオカード"と呼ばれていましたが、現在でも、よくそう呼ばれているようです。
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確かに以前の"ビデオカード"はカードと呼ぶにふさわしいコンパクトなサイズでした。しかし、2003年、ハイテク兵器の見本市とまで言われたイラク戦争の直前あたりから大きくなりはじめ、一般にボードと称されるようになりました。
グラフィックボードの中心には、GPUと呼ばれる大きなグラフィックチップが搭載され、その周囲にメモリーチップがいくつも配置されています。現在のGPUは、CPUに匹敵するほどの機能を持つとまで言われており、モニター表示だけでなく、テレビに対しても高精細な画像を美しく映し出します。
GPUの有力メーカーとしては、アメリカのnVIDIA(エヌビディア)とカナダのATI(エーティーアイ)の2社が有名です。この2社だけで世界のグラフィックボード市場をほぼ2分している観があります。ただし、両社の製品にはそれぞれに特長と得意分野があり、nVIDIAの製品は3D画像の表示に優れたゲーム向きです。
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前述のイラク戦争のときにも、nVIDIA の製品が大量に使用されたそうです。一方、ATIの製品は"Radeon"(ラデオン)のブランド名で知られており、映画やビデオをテレビ画面に映し出すのに向いています。パソコンゲームを緻密でなめらかな動きの3D映像で楽しみたい人は、nVIDIAのGPUを搭載したグラフィックボードを。ホームビデオや映画をPCに保存し、ハイビジョンテレビで高精細映像を楽しみたい人は、ATIの製品がおすすめです。なお、グラフィックボードメーカーは東アジア・欧米を中心にに数え切れないほどありますが、ほとんどのメーカーはnVIDIAやATIの指定した設計に基づいて製品開発していますので、各社製品に性能上の差異はほとんどないようです。
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このように、グラフィックボードはPCのパーツとして顕著な進化を遂げ、大変重要なパーツとされていますが、ひとつ大きな問題をはらんでいます。それは、発熱問題です。CPUの省エネ化が進んだ現在、GPUは最大の発熱パーツとなっています。PCを自作する上で、GPUの発熱にどう対処するかが重要な問題です。
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